Lacuna Coil

ラクーナ・コイル

イタリアが誇るゴシック・メタルのパイオニア、ラクーナ・コイル。男女混成ヴォーカルのデュエットが強みであると言える。イタリアではトップバンドとして君臨し、ゴシックメタルだがオルタナティブ・メタル要素もありキャッチーな楽曲はしばしば全米チャートに入り、絶大な支持を得ている。6曲目の『Hosting The Shadow』には、力強く感傷的なシャウトが特徴のLAMB OF GODのランディー・ブライ、10曲目の『In The Mean Time』には、メタル界のレディー・ガガと言われ、強烈なオーラを放つNEW YEARS DAYのアッシュ・コステロがゲストとして登場。言うまでもなく、ランディーは今やメタル界の顔となっている人物であり、アッシュはシンガーとしてだけでなく、ファッションやビジュアルでも注目を集めている。そんな二人が加わったダークでエモーショナルな曲は要チェックだ。今回のアルバムは「ソーシャルメディアによりゾンビに近づくデジタル世界に閉じ込められた人間の混乱と自分を取り戻そうとする必死の叫び」をテーマに構成されており、ダークで美しい世界観が表現されている。『Oxygen』の冒頭からパンチの効いたアンドレアのグロウルとクリスティーナの哀愁漂うクリーンボイスのデュエットに、ドラマティックで重厚なサウンドは、思わず頷いてしまう。(2025年2月1日更新 - アルバム『スリープレス・エンパイア』について)