Rainbow
レインボー
70 年代、日本でハード・ロック・ブームの火付け役となったバンドの一つで、数々のミュージシャンにも多大な影響を与えたギタリスト、リッチー・ブラックモア率いる RAINBOW。初代ヴォーカリストであるロニー・ジェイムス・ディオが脱退し、2 代目ヴォーカリストとして加入したグラハム・ボネットと共に残した唯一のスタジオ作品「Down To Earth」のラインナップによるライヴ音源。本作は 1979 年 9 月からスタートしたアメリカ・ツアーの終盤 11 月後半の模様を収録した音源で、セットリストはホルストの組曲「惑星」から火星を SEにスタートし、1 曲目の"Eyes Of The World"からトップギアに入ったバンドの演奏で観客を引き込む。その後も"Love's No Friends"、"Since You Been Gone"、"All NightLong"、そしてメンバーのソロを間に挟んだ "Lost In Hollywood"と立て続けに「Down To Earth」の曲を畳みかけて行く様は圧巻である。そして代表曲"Man On The Silver Mountain ~ Long Live Rock 'N' Roll"と最後まで途切れない勢いを持ち続けたままライヴを締めくくっている。この時期はラス・バラードの力を借りた"Since You Been Gone"をアルバムに収録するなど、全米のチャートを意識した作品ともなっており、当時本格的にアメリカ進出に踏み出した彼らの鬼気迫る気合振りが感じられる作品である。今までグラハム在籍時のライヴ音源はごく僅かだっただけに、全盛期のバンドの勢いがパッケージングされた迫力のあるこのライヴ作品は、正にマニア垂涎かつ必聴のコレクターズ・アイテムと言えるだろう。(2023年6月30日更新 - アルバム『デンヴァー 1979』『ロング・アイランド 1979』について)